-山田さんが留学しようと思ったきっかけを教えてください。
最初に興味を持ったのは中学2年生の時です。化学の研究者に憧れていたので、早い段階から海外の優秀な研究者の下で学んでみたかったのと、机の上に止まらない経験をしたくて、実は高校留学も検討していました。結果的には、長野県のインターナショナルスクールに通い、海外大学進学を目指すことになりました。
-海外大学進学を決意してから留学するまでにどんな準備がありましたか?
私、地元が広島なんですが、高校3年生になる前の夏休みに、広島大学の有機化学の教授の下でインターンシップをさせてもらいました。化学への関心がさらに高まり、大学出願時のエッセイの大きなヒントとなる、大変貴重な経験でした。アメリカの大学入試は英文のエッセイがすごく重視されるのですが、笹川奨学金に応募するために、かなり早い段階からその準備ができたのは良かったです。
-スワースモア大学に進学された山田さんですが、リベラルアーツカレッジを選ばれた理由は何かありますか?
スワースモアを選んだのは、人間力というか、土台となる力を身につけたいと思ったからです。そのためには、専門の分野だけに関わるのではない、リベラルアーツカレッジのスタイルが合っていると感じました。というのも、私が留学を志した背景に、「多様な価値観を持った人々と関わる中で、その違いを乗り越えて国際的な場でも堂々と交流できる人になりたい」という考えがあったからです。実際にスワースモアへ入学して過ごす中で、その思いはさらに強くなっています。
例えば先日、あるアジア出身の友人から「広島近郊の海で取れる魚介類は放射線の影響を受けているから食べられないのでしょう?」と言われ、とても驚きました。でも一緒に学びながら信頼関係を築くうちに、ちゃんと誤解を解くことができて。育った国や価値観が異なる相手でも、真摯に向き合って対話することって、これだけ大切なのだと改めて実感しました。
-大学生活についても教えてください。
覚悟はしていましたが、授業のレベルも高く、休日もしっかり予習をしないとついていけないほどですが、教育体制は本当に手厚いと感じます。私が受けている有機化学のラボの授業は、9人の学生に対して2人の先生と1人のTA(ティーチング・アシスタント)が指導してくれるので、どんなに些細なことでもいつでも質問することができます。夏休みには学年に関わらず応募できるリサーチプログラムがあって、私も10週間のプログラムに参加する予定です。こんな風に「学びたい」という意欲に全力で応えてもらえる環境は本当にありがたいです。
こちらに来てから、先生方はもちろん、素敵なクラスメイトとの出会いがたくさんあって、いい刺激をもらっています。TAでお世話になった先輩たちも、みんな大人びて落ち着いていて、責任感があって、憧れの存在です。留学を目指したのも、なりたい自分に近づくためでしたが、「こういう人になりたい」という気持ちが大きなモチベーションへと繋がるので、これからも交友関係を広げて、留学生活をさらに充実したものにしていきたいです。
My motto
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自己研磨
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意識が自分の内に入りやすいところがあるので、
その時々になりたい像や目標を見つけて、
近づくために努力することを心がけています。