-海外大学への進学を意識したきっかけは?
中学3年の夏に、学習塾主催の「グローバルイングリッシュキャンプ」というイベントに参加したことがきっかけになりました。海外の大学に通う学生と英語でディスカッションをする機会があり、その方の学ぶ姿勢や考え方に大きな刺激を受けたのです。当時はまだ進みたい分野が明確だったわけではありませんが、入学後に専攻を決められるアメリカの柔軟な制度にも強く惹かれました。その後、宇宙と国際法の関係、いわゆる「宇宙法」への関心が次第に明確になっていきましたが、それを学ぶための最適な環境が、もともと目指していたアメリカにあったことは、自分にとって非常に幸運なことでした。
-宇宙法に興味を持ったのはなぜですか?
最初は純粋に理系的な関心から宇宙に惹かれていきました。高校の先生にお願いして広島大学の天文学の教授とつないでいただき、高2の夏から1年半ほど研究活動にも取り組みました。一方で、高校2年の時には学校代表として広島県の原爆慰霊祭に参加し、被爆者の方から直接お話を伺う機会がありました。その経験を通して、平和や国際関係への関心が芽生え、「この声を聞いた自分が何をすべきなのか」と考えるようになりました。そうした思いを抱えながら「宇宙と平和」という視点から調べる中で、現行の国際宇宙法制度が抱える多くの課題を知りました。宇宙政策・宇宙法という分野が、自分にとって「やりたいこと」と「やるべきこと」の交差点であると明確になり、次第に関心が移っていったのです。
-いま学んでいる環境や授業について教えてください。
履修している授業は基本的に少人数制で、50人を超える講義は1つだけ。他は10〜15人程度のクラスが中心です。教授との距離も近く、質問や相談がしやすい環境だと感じています。ディスカッションやプレゼンの機会も多く、高校時代にはあまり経験がなかったので、毎回が挑戦です。それでも、宇宙政策を学べる専攻(STIA)の中に「スペーススタディーズ」のコースが新設されたと知ったときは本当にうれしく、さらに意欲が湧きました。
-日々の生活で特に印象に残っている出来事は?
大学のバスケットボールの試合が大好きで、休日によく観戦しています。NBAのプロチームと同じ会場で行われることもあり、応援の熱気は本当にすごいです。昨年の秋、大学のジムで1人でバスケをしていたところ、他の学生たちとミニゲームをすることになり、その中にいた現地の大学院生と意気投合しました。その方はたまたま同じSTIA専攻で、宇宙生物学の研究をしている方だったんです。後日、一緒にランチをしながら宇宙開発の話や宗教観について3時間ほど語り合いました。全く異なるバックグラウンドを持つ人と、偶然の出会いから深い対話が生まれるのは、アメリカの大学ならではの体験だと思います。
-将来の展望について教えてください。
宇宙政策を軸に、国際的な法整備や制度設計に関わる仕事がしたいと考えています。たとえば、1967年に発効した「宇宙条約(Outer Space Treaty)」が冷戦期のままほとんど見直されていない点には大きな課題を感じていますし、近年は民間企業の参入も進んでいることから、新たな国際ルールの整備が必要だと思っています。具体的な進路はまだ模索中ですが、国連宇宙部(UNOOSA)やNASA、JAXAといった公的機関をはじめ、さまざまな立場から宇宙開発を支える制度づくりに関わる可能性を視野に入れています。今はまだそのための土台づくりの段階ですが、目指す方向はブレていません。
My motto
-
置かれた場所で
咲きなさい -
この言葉は、私がかつて在籍していた学園の理事長・渡辺和子さんの言葉です。
私自身、いくつかの大学を受験するなかで、思うような結果にならなかったこともありました。
でも、自分が最大限努力してたどり着いた場所こそが、自分にとって最善の場所だと信じています。
だからこそ、どんなときも今いる場所でベストを尽くしたい。
それが、これからも変わらず大切にしたい私の信念です。