-アメリカの大学に進学しようと決意した時期は?
子どもの頃、アメリカに住んでいた経験があるので、ずっと「いつかまたアメリカで学ぶかもしれない」という思いはありました。ただ、本格的に進学を考え始めたのは高校生になってからです。私は高校時代、企業でのインターンや業務委託などを通じて、エンジニアとして実務に関わっていました。そこで尊敬するメンターや上司から「君に教えられることはもうない」「世界最高峰の環境で学び、人としてさらに大きくなってきてほしい」と背中を押してもらったんです。信頼している人たちの言葉だったからこそ世界に挑戦する覚悟ができて、それが大きな転機になりました。
-現在はどのような授業を履修していますか?
専攻はまだ正式に決定していませんが、哲学と数学を中心に学んでいます。哲学の少人数プログラムでは毎週3冊の原典を読み込み、それをもとに議論を重ねています。古代メソポタミアから現代まで、世界各地の思想に触れる中で、どの時代も「生きるとは何か」「正しさとは何か」といった普遍的な問いに向き合っていることが分かり、人間の本質に迫る感覚があります。加えて、数学やコンピューターサイエンスの大規模な講義も受講していますが、それぞれに少人数のゼミが用意されていて、学びの定着をしっかり支えてくれる仕組みがあります。
-スタンフォードの授業スタイルについて感じていることは?
学びが常に「能動的」であると感じています。授業中に積極的に発言するのはもちろん、食堂や寮でも自然と議論が始まります。日本とは違い、答えが見つかっていなくても挙手をして、指名されてから考えて話すというような学生も少なくありません。日本では「周囲と調和すること」を重視して、自分の意見を抑える場面が多かったのですが、アメリカでは自分の考えをしっかりと主張することが求められます。こうした文化の違いに最初は戸惑いましたが、いまでは自分の考えを言語化し、検証していく良いトレーニングだと感じています。
-授業以外で印象に残っているエピソードは?
金曜日の夜になると、友人たちと集まり、政治や社会問題について深夜まで議論するのが恒例になっています。例えば時事問題をきっかけに「正義とは何か」「自由とは何か」といった根源的な問いに発展していく。意見がぶつかることもありますが、互いの人格を否定することなく、考えを磨き合う姿勢が徹底されていて、とても刺激的です。こうした環境にいることで、自分の思考を深めると同時に、他者の視点から学ぶことの重要性を実感しています。
-将来の目標を教えてください。
私は世界トップレベルの人工知能の研究者になることを目指しています。まずはシリコンバレーで認められるエンジニアであり研究者として、AI分野の最前線に立ちたい。そしていずれは、研究や技術開発だけではなく、それらをどう社会に還元するかという制度設計にも関わっていきたいと考えています。AIは単なる技術ではなく、「人間とは何か」を問い直す哲学的な営みでもあります。だからこそ、私は数学と哲学の両方を学び、AIを通して社会に貢献していきたいと思っています。
My motto
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人事を尽くして
天命を待つ -
何かに挑戦する時、私が大切にしているのは、まず自分にできるすべての努力をすること。
その上で、結果がどう転んでも納得できるような行動を積み重ねたい。
結果ではなく、過程に誇りを持つ。そんな生き方をしたいと考えています。